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❇️片暉の残照❇️

第23章 女帝のお茶会


「それにしても――――テイス様は…美しい黄金の髪をお持ちなのね…短いのが悔やまれるわね」


「は…はい」


座り順でレミ様とは遠く離れた場所に座っているのに…彼女の言葉に背筋がゾワリと撫でられた気配がした。


「――――短い髪って…“未亡人”って意味だと聞いたわ?貴女はもう未亡人なの?捨てられたの?その目が原因で」


お茶を手に私を横目で見たネール様がそう言う。


子供だから臆さず言えるのか…それとも、嫌みで言ったのか判断がつかないが…気分は良いものではない。


「いえ――――この髪は、事故で切っただけで、未亡人ではございません。それに、この目は…今まで家族以外に見せたことはございませんので…捨てられる…と、言う事は今のところございませんので」


短くなった髪をそっと触ると、サンドラ様がサッと視線を反らす。


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