❇️片暉の残照❇️
第23章 女帝のお茶会
「この国で――――私の言葉は王の次に響くのです…。その、娘のネールの言葉も…ね?そうでしょ?大臣?」
場が冷たい空気に包まれているにも関わらず――――…レミ様はテラスの奥に待機していた大臣を呼ぶ。
すると、呼ばれた大臣はニヤリと笑いこちらへと足を進める。
――――怖い…
私の大臣に対する…最初の印象だった!
「なぜ――――…コニウス大臣が…ここに?」
コニウス大臣は部下の男性と共に茶会のテーブルまで歩み寄ると…穏やかな口調で片付けるように使用人に言いつけた。
「せっかくのお茶会が台無しではないですか――――…場所を移して…落ち着きましょ?」
大臣はカリカリとした殺気を放つネール様をなだめ、奥に準備されたテーブルに視線を向けた。