❇️片暉の残照❇️
第4章 お兄様と義理母
「お嬢――――!兄貴によろしくな!」
あの日から料理長とはすっかり仲良くなり、今では気軽におしゃべる出来るまでになった!
料理長のミゲルバさんは、見た目はいかつくて怖い感じの人だったけど、打ち解けてくると気さくでとても優しい人だった。
しかも、大きい体からは想像つかないが繊細な料理が得意で、私の雑なハーブレシピを公爵家の立派な料理に沢山してくれた。
「兄貴には事前にレシピを送っているから、着いたその日から柔らかいパンと上手いハーブ料理が食べられるとおもうぞ!」
大男のミゲルバさんのお兄様だ、筋肉ムキムキの大男に違いない!
「お会いするのが楽しみです!」
色んな意味で!
王都に向かう使用人が全員馬車に乗り込んだところで、私たちもハジロ公爵家の家紋の入った馬車に乗り込む。