❇️片暉の残照❇️
第23章 女帝のお茶会
「俺は、そこのガキを妻にするつもりはないからな!父上もお前の娘じゃ“王色”が足りないと――――鼻で笑っていたぞ!」
――――“王色”…
王の資格でもある“黄金の髪”と“黄金の瞳”が濃く出ているものを、王の直系から選ぶものとする――――…が、王を選ぶのが基本だ。
レンティス王まではその流れで来ていたが…レンティス王には妻も子もいない…。
そうなると、直系とはいかないものの…ロミ様が“王色”を全て持ち合わせている最有力者――――…
「ネールは…王弟の……王族の血が入っています。“黄金の髪”はその証拠。“王色”が足りないなど…ジルベルト様はご自分を棚に上げて――――…見苦しい」
レミ様は口元を扇で隠すとサンドラ様を睨みながら呟く。