❇️片暉の残照❇️
第24章 王位継承者
私はとっさに走りだし――――庭師からお茶を奪い返した!
「だめです――――飲んでは!」
庭師はキョトンとし「な…なんだべか?」と、私とサンドラ様を見た。
「毒なら――――…飲ませないと分からないだろ?」
「だからといって!怪しいものを人に与えるのは――――違います!」
「なら――――俺が飲むか?」
お茶を取り替えそうとするサンドラ様に必死に抵抗する!
二人でカップの奪い合いをしている…と、お茶がこぼれ――――…庭師の顔にかかった!
「あっ!お前――――」
「あっ!庭師さん――――!だめ!舐めてはダメよ!」
顔に飛び散ったお茶を口にするなと言ったものの――――時すでに遅く!
少量のお茶を庭師は口にしてしまった!