❇️片暉の残照❇️
第24章 王位継承者
ニコウス大臣を見ると――――…青ざめた顔のまま…レンティス王に膝まづき…顔をあげずにいる。
レミ様も、扇子で顔を隠し様子がうかがえない!
しかし、レンティス王は全て知っているかのように…二人を見ると…見下すように――――…「鋭い指摘に――――反論はあるか?」と、冷たくいい放つ。
「しょ…証拠がございません…。お、恐れ多くも…王弟王子や姫の――――父など…わたくしのような老いぼれが…なれるわけございましょう。わたくしは若くして亡くなった妻一筋でございます…」
「ほう――――…“妻一筋”とは…立派な考えだな…なら、なぜその妻を事故死させたのか…聞いてもいいかな?」
――――“事故死”?
その言葉に、その場の全員がニコウス大臣に視線を向けた!