❇️片暉の残照❇️
第25章 父と子
「ローラ…大丈夫か?」
「もしかして――――私がバラの事で相談など…しなければ…」
泣き崩れるお母様をお父様が支えソファに座らせる。
「――――いや…それは違う――――…統べては彼女の欲望と自尊心、承認欲求の高まりの結果だ…。彼女は病に犯されていたんだ…」
レンティス王がお母様を慰めるように呟くと皆が“彼女は病に犯されていた”と言う言葉に納得していた。
それよりも――――私は、レンティス王から目を放すことが…出来なかった。
――――お父さん…?
そう、お母さんとレンティス王との間の子だと……聞こえた…?
「テイス?――――そうだね…気になるよな?」
私の様子にお兄様がフッと頬笑む。
「――――私…の…お父さん…が…レンティス王なの?」
不安でお兄様の手をギュッと握ると……ゆっくりたが…お兄様がはうなずいた。
「そうだよ――――…テイス…君はこのゴルドガ王国の王の娘――――姫殿下で…時期、王女様だよ」
――――は?
私は、キョトンと通り越して…頭の中が真っ白になった!