テキストサイズ

❇️片暉の残照❇️

第4章 お兄様と義理母


「あなた!その子が――――テイス?」


馬車に駆け寄るご婦人を年配の女中が注意しながら前へと進みよる。


私はお父様の手を取り、馬車を降りると駆け寄る婦人に戸惑う。


「///あっ、はい――――…テイスです」


「////こらこらテイスが怯えてるじゃないか?」


婦人は焦る気持ちが押さえきれなかったのか、「あっ!」と、口元を押さえた。


「母上は少し落ち着いてください」


その隣にいた男性は少しお父様に似ていて、スッと背が高く…眼鏡をかけ、長い髪を後ろに1つにまとめた大人の男性――――…


「テイス、妻のローラと息子のメルトだ!」



「///お、お母様…と、お兄様?」


私は目の前でキラキラした視線を向ける婦人と男性を見上げ、たどたどしく聞く。



ストーリーメニュー

TOPTOPへ