❇️片暉の残照❇️
第5章 お茶会と宝物
「テイス――――ありがとう」
私は席を空けることを詫び――――サロンをあとにした。
厨房に行くとリゲルバさんが私に気がつき駆け寄る。
「どうしました?何か不備でも?」
「いいえ、ハーブサンドに会うスープを頼みたくて来ました。後は、私の休憩です!初めてのお茶会で緊張してて///」
私の要望に後ろに控えていたコックたちが素早く動く。
「少し重めのスープでもいいかもしれません。ハーブサンドはキッシュと違い軽いですから」
「そうですか――――でも、それではキッシュと会わないのでは?」
「そうですねぇ……では、オニオングラタンスープなどはいかがですか?」
濃い部分とあっさりした部分が二層になるこのスープはどちらと合わせても美味しそうである。