テキストサイズ

❇️片暉の残照❇️

第5章 お茶会と宝物


「!貴方――――ハジロ領土のお屋敷に来ていた…商人の方ね!あの時は図鑑をありがとうございました!」


久しぶりの再開だったが、彼の黄金に輝く瞳は忘れることはなかった。


「――――ず…かん?えっと…」

「今日は、こちらにお届け物ですか?」


私は彼の前に行くと、見上げるかたちで再び綺麗な瞳を見つめた。


――――私と同じ…黄金の瞳…


でも、彼のは濃く深く凛々しく光る――――。



「な…君は――――…ハジロ公爵の…親戚か何かなのかい?」


彼は私を見下ろすと困ったようにフワッと柔らかそうな髪をかきあげた。


その髪も黄金に輝き太陽の光を鮮やかに写し出す。



「あっ、へへへ///ハジロ公爵様の……娘…です…。両親が亡くなって――――…ハジロ公爵様に引き取っていただいたんです」


「え!?そうなの――――俺…知らなくて…あの時は失礼しました!でも、知らなかった――――…じゃぁ、メルト……様…の…」


彼は本当に驚いてた様子黄金の瞳を大きく見開いた。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ