❇️片暉の残照❇️
第6章 植物園と銀の狼
「そこの所長は王族御用達の植物園の管理も任されているから、研究所にない植物の話も聞けるかも知れないぞ?」
「!そんな場所があるのですか?是非――――お伺いしたいです!」
私は、思いがけないお兄様の提案に胸が踊った!
「良かった――――テイスが落ち込んでいると聞いていたから…心配していたんだ」
「///あっ、いえ――――…無知な私が悪いのです…お兄様にご迷惑をかけてしまって…」
手を握るお兄様は困った顔をしたが「テイス大丈夫だよ」と、頭を撫でてくれた。
――――…お兄様の優しい微笑みに…ホッと安堵する。
「――――それで、申し訳ないが…明日から再び忙しくなりそうで…予定は組めなくて…」
「城下町でしたら!私一人でも大丈夫です!この間、ニコルとお買い物にでました!活気があってとても楽しかったです!また、行きたいと思っていたところです!」
「え――――!?出掛けたの?護衛は?大丈夫だった?」