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溺れるまでしたい

第3章 もっと触れてよ


よく考えてみれば、あたしは傑の連絡先も知らない。

連絡をしようにも出来ない。

ただ、話しができるのは、、、、


「…傑っ、」


学校だった。

1人で歩いてる所の傑を呼び止めてしまった。

あたしが話しかけてる所を誰にも見られたくないがために、あたしは辺りを見渡しながら声をかける。


「なーに?あゆちゃん?」


あたしを見下ろしクスリと笑う傑は、あたしの頭をポンポンと軽く叩いた。


「なんで、誘ってくれないの?」

「なんのお誘い?」


わかっているかのように口角をあげながら笑みを漏らす傑。


「なんのって、」


言葉に躊躇っていると、更に傑はクスクス笑い出した。


「そんなしたくなった?俺と、」


そう言われて顔が赤くなるのがわかる。


「うん…」


小さく呟くあたしに傑はさらにあたしを虐めた。


「したくなったって何?ハッキリ言わねーとわかんねーよ」


笑みを浮かべて話す傑にあたしは困った顔を浮かべた。


「ほら、あゆ?言ってみ?」


なんて何度も言う傑に、「傑とセックスしたい」と呟く。

そんなあたしに傑は鼻でフッと笑った。


「こんな所でセックスしたいって、お前どんだけエロいの?」

「…っ、」


だって、聞くから。

聞くから言っただけ。

聞かれてないか、周りをキョロキョロしながらあたしは確認した。

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