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僕らのStoryline

第2章 同じ朝、もう一度、何度でも


「なんやーもう!」

こうじは楽屋でだてさんにカメラを向けている。
いつものこうじだ。

俺の隣にはふっかさんが資料に目を通していた。

「ふっかさん、ありがとうございました」

「えー?なに?」

「いや、言いたいだけなんで」

資料から視線を俺に向けた。

「仲がいいのはいいことだよな」

と、笑った。

そしてすぐに、照ーと岩本くんのもとへ行った。

あの顔のふっかさん、可愛いんだよな、やっぱり。


こうじと結ばれた翌日の朝。

すごく、幸せを感じた。

暖かくて心地よいベッドの中はこうじの匂いに
溢れていた。

規則正しい寝息をあげるこうじの顔はとても綺麗で
いつまでも眺めていられる。

少し布団からはみ出た肩に触れると少し冷たくて。

足を絡めてこうじに体を寄せた。

「ん?めめ」

「ごめん、起こしちゃったね」

「もう起きるん?」

「もう少しこうしてたい」

こうじの頬に触れる。

寝起きの舌たらずにしゃべるこうじが可愛い。

こうじの深く大きな愛を感じた昨日。

言葉と行動が噛み合わない俺を包みこんでくれる大きな愛だ。

可愛い、好き、と同じ言葉を繰り返す俺に呆れることなく同じように頬を赤く染めてくれる。


「めめー」

「なんだよ」

俺に向けてカメラのシャッターをきるこうじ。

「今日もいけめんやね」





こんな、毎日が幸せで。

いつもとは違う顔を俺にだけ見せてね。

二人だけの朝を、もう一度、何度でも。









end.


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