僕らのStoryline
第10章 兄貴の恋
兄貴がいた。
朝の清掃をしていたようで俺らが見えて待っていてくれた。
「あっ!ひかるぅー」
「おはよ、さくま」
「おはよう、ひかるくん」
「おはよう、こうじ」
「蓮!起きれたか?」
「大丈夫だよ」
「あっ、今日帰り遅くなるな」
「分かった」
兄貴たちは階が違うから途中でお別れになる。
三人が並んで階段をあがっていく。
すると、こうじくんが振り向いて小さく手を振ってくれた。
俺もそれに振り返して教室に入った。
授業が終わり部活をして家に帰ってきた。
誰もいない部屋。
静かな部屋。
テレビをつけていつも兄貴が楽しみにしてたお笑い番組がやることに気がついて録画してあげた。
もうすぐ9時になる。
風呂に入ろうとしたところでLINEがきた。
兄貴からで今から帰るとあった。
俺はシャワー浴びて兄貴の帰りを待っていた。
「ただいまー」
「おかえり」
ほらってビニール袋を渡された。
中にはプリンが一つ。
「さくまから」
「えー!いいの?」
こうやって二人が俺のことを気にしてくれてるのが恥ずかしいような嬉しいような。
「いただきます」
ほろ苦なカラメルが美味しいプリン。
「うまっ」
俺の兄貴には恋人がいる。
帰りが遅くなる日もあるし、そんな時、俺は家で一人だ。
少し寂しく感じるのは、一人だからなのか…
おわり
あとがき
お付き合い下さりありがとうございました。
こりゃまた、時間がかかりましたね~
すいません。
最初にも書いた通りこれは二人が登場したカレンダーを見て思い付いたものです。
めめは照を心から尊敬してると思うんです。
雑誌のインタビューなんかでも伝わってきますよね。
そんな二人を兄弟にして書いてみました。
兄貴が好きだからこそ少し寂しく感じる弟の気持ち。
置いてきぼりに感じたり、少し背伸びしてみたくなったり。
めめにも幸せが訪れますように!!
ってことでまた!
2022.12.11