僕らのStoryline
第10章 兄貴の恋
「れーん!!」
「おはようございます」
兄貴と佐久間くんはあれからずっと仲良くお付き合いを続けている。
名前で呼ばれるのも慣れたし、兄貴たちがお泊まり出来るようにたまに友達の家に泊まりに行くようにした。
気を遣わなくていい、って言ってくれたけど、佐久間くんはもちろん実家暮らしだしホテルとかだって行きにくいだろうし…
佐久間くんはとにかくいつも笑顔でクラスではムードメーカーみたいだ。
俺の知らない兄貴のことを聞くのはたまに寂しく感じることもあるけど、佐久間くんになら兄貴を任せられるな、とも思ってる。
「一緒に行こうぜ」
「あれ?兄貴、早く出たから一緒だと思ってた」
「照はクラス委員でなんかやることあるんだって。先に行くって昨日連絡きてた!だから、蓮が一人ぼっちだって思って兄貴の変わりにこうして来たわけ」
「ずいぶん、小さいけどね」
「なにぃー、蓮!お前、言うようになったな!」
もうすぐ学校というところでみつけた、まあるい頭。
「こうじくん!」
「蓮くん!さっくんも!おはよぉ」
こうじくんとも仲良くなってたまに二人で出かけたりするようになった。
「あれ?二人なん?」
「照、委員会だって!」
「そうなんや!俺もまぜて!!」
「まぜてってすぐ着くし」
「ほな、手つないだる!」
「いいって!!」
「照れてるやん!蓮くん、可愛いなぁ~」
俺の頭を撫でようとしてジャンプしてる康二くん。
そんなしてたら、下駄箱についた。