テキストサイズ

torn∞

第1章 最後

「また泣いてんの?」
亮がそう言ってフフッと笑いながら寝室へ入ってきた

気づいたら10分ぐらい時間が経ってたみたいやった

「亮、、、」

俺はそうやって声を出すことが精一杯やった

亮優しく俺を抱きしめてくれる

お風呂に上がったばっかりやったからすごい暖かった

「亮っ、、、、!亮、、」

俺はこれでもかと言わんばかりに亮をきつく抱きしめた

「大倉、、、」

「大倉って言わんといて!忠義って呼んでや、、、突き放さんといて、、、俺をひとりにさせんといて、、、」

亮は困ったように笑う

その笑い方が何故か懐かしく思ってしまう

「亮、、、好きやで、、大好きやで、、、」

別れんといて

そう言おうと思ったギリギリで俺はその言葉を飲み込んだ

「俺も愛してるで、、、最後やから優しくしてあげるな、、、」

最後とか、そんなん言わんといてや

ストーリーメニュー

TOPTOPへ