箱……戎壹
第1章 目が覚めたら…
最初のうちは――――主人も態度の変わった義母に戸惑い…私を庇っていたが…
もともと、義母の愛情に飢えていた主人は、その歪んだ愛情すらも嬉しかったのだろう……そのうち「母さんの好きにさせて上げて」と、私の手を徐々に離し始めた――――。
家の事――――…
ご近所とのつきあい方――――…
主人の仕事の事――――…
義母は全てに口を出し始めた。
そして、子作りのことも――――…
結婚して1ヶ月…
2ヶ月…
3ヶ月…
日に日に義母の跡継ぎを望む声は大きくなり――――…
初めは頑張っていた私たちも…疲れはて…最後は何も言わなくなり……
夜の営みは――――仕事のような…義務のような…
変な行為となった。
苦痛――――セックスが苦痛でならなかった。
セックスをした翌日は義母の私への執着もすごかったが…
その反動なのか、出来なかった時の罵りは――――…ご近所に聞こえるほどの…ひどいものだった!
精神的にも肉体的にも…私は傷つけられ…壊され続けた。
それを――――何年も続けた私に対して…
離婚しろと?
「子が産めない嫁は――――我が家にいりません」
目の前に突きつけられた現実と…
義母の声に――――私は…唖然とするしかなった。
「え――――?どうして…」