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子犬、拾いました!

第9章 嫉妬

エレベーターに乗り込み、家のドアを静かに開けた。

「おかえり、瑠菜」

「え!? 陽太、寝てなかったの?」


時刻は深夜1時。 そして、見るからに不機嫌そうな陽太の顔。 ただ事ではない。


「えっと… 陽太?」

「男と帰って来たんだ。 タクシーに二人きりでさ、お酒も飲んでるのに」

「なんで知ってるの!?」

「窓から見てたんだよ」


ヤバイヤバイ。 陽太がこんなに怒ってるの初めて見た。


「ち、違うの! 終電逃したから送ってもらったの」

「二人で帰るなんて随分信用してるんだね。送り狼とか考えないの?」

「灰原さんはそんな人じゃ…」


この一言が陽太の怒りに火をつけた。


「瑠菜、こっち来て! 早く!」

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