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砂場でセックスをした後

第1章 事件

 住宅街の道を二人で歩いた。

 冷たい風が吹いているが、空は水色でよく晴れていた。

「私の家はお母さんしかいないんだけどね、なんか家にいても寂しいのよね」

 京子は前を向きながらそう話した。

 僕はいつも学校で一人でいて、いじめられていたから、こうして晴れている日ですら憂鬱だった。

 でも隣に京子がいるせいか、今は少しだけ気分がよかった。

 もしかしたら、高校に入ったら、この生活からも抜け出せるかもしれない。

「ねえ、昨日のこと、本当によかったの?」と僕は聞いた。

「私も今まであんたにひどいことしたから、申し訳なく思っているの。そういうのはお互い様じゃない?」

 住宅街の中に団地があって、僕は京子の後ろに続いて階段を上っていった。

 彼女の家に入ると、リビングと二つの部屋があった。

 京子はバッグをテーブルの上に置き、ブレザーを脱いだ。

 僕もバッグを床に置いた。

「お茶でも飲む?」と彼女は僕に聞いた。

「うん」

 僕らはテーブルに向き合って座り、冷たいお茶を飲んだ。

 部屋の中は薄暗かった。

 僕は何度もお茶を飲んだ。

 初めて女子の家に来たから、少し緊張していたのだ。 

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