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学校の七不思議

第3章 探し物

 薄暗い教室はかなり不気味。
 いつもはここで勉強したり、友達と遊んだりしているのに、まるで別世界に来たみたい。


 私は自分の机の引き出しから算数の宿題プリントを取ると、ランドセルにしまった。


 ずいぶん時間が経ってしまった。
 早く帰らないと、お父さんとお母さんが仕事から帰ってきちゃう。私が居ないってわかったら、すごく心配するだろうな。


 私はチラッとカレンちゃんを見た。
 さっきちょっときつく言ったからか落ち込んでるみたい。


「………」


 言い過ぎたことを謝ろうかと思ったけど、でもやっぱり嘘をつかれたのは腹が立つから、もう少しこのままでいようと思った。


 それにできれば学校から出るまで喋らないでほしい。また「学校七不思議、その三さん」と言われたらたまったもんじゃない。
 そういう話は日中に話すから楽しいのに。


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