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学校の七不思議

第4章 トイレの花子さん

 カレンちゃんは私が落ち着くまで、ずっと頭を撫でて抱きしめてくれた。


「カレンもね、毎日ママにこうやって抱きしめてもらってるの」

「そうなんだ……」


 私は半分ボッーとしながら、羨ましいなぁと思った。そういえば小学生になってから、あまりお母さんに抱きしめてもらってない。


「ママはね、仕事から帰ってくるとすぐにカレンを抱きしめるの。それからご飯食べる時も、お風呂に入る時も寝る時も、ずうっと一緒にいてくれるのよ」

「お風呂も!?」

「そうよ、お風呂も。私の髪と体を毎日綺麗にしてくれるの」

「え~恥ずかしくないの?」

「どうして? 全然恥ずかしくないわ」

「……」


 なんだかカレンちゃんちのお母さんは、ちょっと子離れできてないのかなって思った。
 でもどうりで、カレンちゃんの肌はスベスベで、髪もサラサラなんだと納得した。


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