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学校の七不思議

第1章 二宮金次郎の銅像

 小学校からの帰り道、私はあることに気づいてしまった。


「どうしよう……算数の宿題、学校に忘れてきちゃった」


 学校を出たのは5時半頃。
 空はすでにオレンジ色に染まっている。


「算数の谷口先生、忘れ物には厳しいしなぁ」


 私は谷口先生の怒る顔を思い浮かべ、やっぱり宿題を取りに学校に戻ることにした。


「あら、学校に戻るの? じゃあカレンもついて行ってあげる」


 チリンと鈴の音を鳴らしながら、水色のランドセルを背負ったカレンちゃんが笑顔で私に振り返った。


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