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学校の七不思議

第1章 二宮金次郎の銅像

 カレンちゃんの目の色は青色だ。
 そして綺麗な金色の長い髪を二つに結んでいる。


「おうちの人が心配するから、カレンちゃんは帰っていいよ」

「大丈夫よ。うちの親、共働きなの。カレンはいつも夜までお留守番なのよ。だから誰も心配なんてしないから大丈夫よ」

「……」

「それよりユキちゃんの方が心配よ。最近この辺り、夕方になると痴漢が出るってママが言ってたわ。女の子一人じゃ危ないわ」

「……カレンちゃんも女の子じゃん。それに私たち途中で別れるし、カレンちゃんのおうちはあの丘の上なんでしょ? 家に着くまで日が暮れちゃうよ」


 私は丘の上に立つ大きな家を指差した。


「そうよ。ちょっと時間かかるし坂道がきついけど、夜は街灯がキラキラ輝いて綺麗なの。真っ暗は怖いけど、光があるから大丈夫よ」


 私はハアッとため息をついた。
 何を言ってもカレンちゃんは私についてくる気満々なので、私はそれ以上何も言わなかった。


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