学校の七不思議
第1章 二宮金次郎の銅像
「ねえ、知ってる? 学校の七不思議、その一」
私がカレンちゃんが同じ学校じゃなかったことにまだ驚いているのに、カレンちゃんはもう次の話を切り出してくる。
「学校の七不思議って……」
私は二宮金次郎が背負っている蒔をジッと見つめた。確かお母さんが、二宮金次郎が背負う薪の数を毎回数えると違うと言っていた。
「そう、二宮金次郎の薪の数。毎回数えると違うのはね……」
そこまで言うと、カレンちゃんは青色の瞳をキラキラさせながら私をジッと見た。
私はゴクリと息を飲む。
「夜中に走り回っているからよ。それで薪を落としちゃうの」
私はガクッとズッコケそうになった。
「あ~それ、よくある話だよね」
「本当よ、だっていつも同じ体勢じゃつらいじゃない? それにね、ただ走り回るだけじゃないの。実は他の小学校の銅像と交代しているのよ。だから薪の数が違うの」
私はカレンちゃんの妄想話を右から左に流しながら、昇降口に向かった。もうその頃には校門に美代子先生の姿はなかった。
私がカレンちゃんが同じ学校じゃなかったことにまだ驚いているのに、カレンちゃんはもう次の話を切り出してくる。
「学校の七不思議って……」
私は二宮金次郎が背負っている蒔をジッと見つめた。確かお母さんが、二宮金次郎が背負う薪の数を毎回数えると違うと言っていた。
「そう、二宮金次郎の薪の数。毎回数えると違うのはね……」
そこまで言うと、カレンちゃんは青色の瞳をキラキラさせながら私をジッと見た。
私はゴクリと息を飲む。
「夜中に走り回っているからよ。それで薪を落としちゃうの」
私はガクッとズッコケそうになった。
「あ~それ、よくある話だよね」
「本当よ、だっていつも同じ体勢じゃつらいじゃない? それにね、ただ走り回るだけじゃないの。実は他の小学校の銅像と交代しているのよ。だから薪の数が違うの」
私はカレンちゃんの妄想話を右から左に流しながら、昇降口に向かった。もうその頃には校門に美代子先生の姿はなかった。