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不純異性交際(上) ―ミライと瀬川―

第21章 オムライス



「あ、ごめん!こんな事…余計なお世話だよね。忘れて」



「……無かったね。付き合ってる頃はお互い試験とか論文で忙しかったし、籍入れてからは…あいつは他のことに夢中で料理とかは全然。」




-”紀子はすごく子供が欲しかったみたいでね…”という奈美の言葉がよぎる。



「そっか…。変なこと聞いてごめん。」


「いや。」



瀬川くんは今日2人で選んで買ってきた木製のスプーンを置くと話し始めた。



「俺さ。お前がいなかったとしても…あいつとはしっかり話をしなきゃいけなかったと思ってる。」



「うん・・・」




「実はそれでこないだ久しぶりに電話したんだけど出なくてさ。一度ちゃんと話そうってメッセージ送ったけど、会いたくない、話したくないって。あっちのお義母さんが言うには今も毎日酒飲んでるみたいで…長くなるかもしれないけど、お互いの人生の事だしな。ちゃんと決着つけないといけない。」



「そっか・・・」




「俺、お前の事は無理に聞かないし意見もしない。そんな権利もないし。ただ…俺がちゃんと決着ついたら、その時はまたオムライス作ってくれる?」



「もちろんだよ…いつでも作るよ。」




「って…こんな真面目っぽいこと言ってるけど、結局我慢できずに抱いちゃった俺って地獄行きかな」



「じゃあ、私もついていくよ(笑)」




「え~お前と地獄?…まぁ…それも悪くないな(笑)」



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