お面ウォーカー(大人ノベル版)
第8章 二人目のお面ウォーカー
良夫はこの日、仕事終わりに長谷川と居酒屋詩子にいた。
おでんとカレーとコーヒーと、ピザ釜の焦げる匂いが混ざり合う店内で、二人はテーブルを挟んで向かい合う。
長谷川は、焼酎のお湯割りをチビチビと飲み、良夫と言葉を交わす。
「田中さんよぅ、あんたもさっさと結婚しいな」
赤ら顔でホロ酔い状態の良夫は、鼻で笑うと、
「相手がおったら、すぐにでも一緒になるわ。おらんからしゃあないわな」
「紹介しちゃろか?」
「んぅ?」
良夫の酔いが、数秒間さめる。
長谷川は、顔を近付け、「35歳、独身、職業キャビンアテンダント、趣味創作料理、タバコは吸わない、心はいつも夢見る少女、どうだ?」と小声で言った。
それを聞いて、鼻息を荒くする良夫。
「お、おう、いいじゃない体型は?」
「例えるならキリンだな」
「んんんん、わかりにくい。女優かタレントで言え」
「芸能人はあまり詳しくないなぁ、漫画のキャラなら、あてはまるのあるわ」
「漫画かいな……まあ、ええわ。なんのキャラやねん」
「大昔にあった、北斗の拳に出てきたキャラっぽいなぁ」
「北斗の拳は見たことあるわ……ユリアか」
ユリアとは、主人公ケンシロウの恋人だった。良夫は、それを実写で想像する。
「ちゃうな、なんか、ごっつい馬に乗ってるやつやわ」
「ラオウか……嫌やわ!」
「体型はグラビアアイドル級やで」
「顔がラオウやったら、釣り合わんわ!!」
おでんとカレーとコーヒーと、ピザ釜の焦げる匂いが混ざり合う店内で、二人はテーブルを挟んで向かい合う。
長谷川は、焼酎のお湯割りをチビチビと飲み、良夫と言葉を交わす。
「田中さんよぅ、あんたもさっさと結婚しいな」
赤ら顔でホロ酔い状態の良夫は、鼻で笑うと、
「相手がおったら、すぐにでも一緒になるわ。おらんからしゃあないわな」
「紹介しちゃろか?」
「んぅ?」
良夫の酔いが、数秒間さめる。
長谷川は、顔を近付け、「35歳、独身、職業キャビンアテンダント、趣味創作料理、タバコは吸わない、心はいつも夢見る少女、どうだ?」と小声で言った。
それを聞いて、鼻息を荒くする良夫。
「お、おう、いいじゃない体型は?」
「例えるならキリンだな」
「んんんん、わかりにくい。女優かタレントで言え」
「芸能人はあまり詳しくないなぁ、漫画のキャラなら、あてはまるのあるわ」
「漫画かいな……まあ、ええわ。なんのキャラやねん」
「大昔にあった、北斗の拳に出てきたキャラっぽいなぁ」
「北斗の拳は見たことあるわ……ユリアか」
ユリアとは、主人公ケンシロウの恋人だった。良夫は、それを実写で想像する。
「ちゃうな、なんか、ごっつい馬に乗ってるやつやわ」
「ラオウか……嫌やわ!」
「体型はグラビアアイドル級やで」
「顔がラオウやったら、釣り合わんわ!!」