お面ウォーカー(大人ノベル版)
第8章 二人目のお面ウォーカー
長年、漠間博士の助手として支えてきた、発明の知識が、ある結論を生み出す。
(まさか……新しいこと覚えてる?)
元は、ロボット掃除機から引き抜いた人工知能。それに漠間が手を加え、最初に、剣道練習用ロボット、コテ・メンドウジャに使用し、使い回しでクリーーーンにも取り付けた。
「まさか、博士は……あらゆる清掃方法なども、自ら覚えて身につけるように、クリーーーンを……」
そのクリーーーンの記憶は、コテ・メンドウジャから引き継いだ記憶だった。以前、漠間と三島くんが、フリーマーケットで出店中、飾っていたコテ・メンドウジャが、誤って動きだし、フリーマーケットの会場を脱走した。
その後、住宅街を移動中、家の外を掃除中の主婦が持つほうきを弾き飛ばしたことがあった。おそらく、ほうきイコール掃除と、この時の記憶をクリーーーンになってから呼び起こしたのだろう。
「博士は、こんな凄いことをあの部屋で行っていたんですね。素晴らしい」
「こらぁーーーっ!」
良夫の声が飛ぶ。三島くんは、ハッと我にかえる。
「え、あ、すいません」
「おい! そこでボォーッと見てないで、早く電源ボタン探せ! 俺、一人でこいつ相手に、『私はほうき剣道免許皆伝の腕前』とか、訳わからんことを言ってたんだぞ!」
「え、ほうき剣道免許皆伝? 凄いですね」
「信じるな! 心がピュアな一面はいらんから、早くなんとかせぃ! 首の無い胴体だけのメカに詰め寄られる恐怖、いつまで体験させる気やねん」
「あ、あ、待って下さい。いま、博士に電話します」と三島くんは、折りたたみ型の携帯電話を出した。
「あるなら、初めから出せ!」
「あ、秒速で充電が切れました」
(まさか……新しいこと覚えてる?)
元は、ロボット掃除機から引き抜いた人工知能。それに漠間が手を加え、最初に、剣道練習用ロボット、コテ・メンドウジャに使用し、使い回しでクリーーーンにも取り付けた。
「まさか、博士は……あらゆる清掃方法なども、自ら覚えて身につけるように、クリーーーンを……」
そのクリーーーンの記憶は、コテ・メンドウジャから引き継いだ記憶だった。以前、漠間と三島くんが、フリーマーケットで出店中、飾っていたコテ・メンドウジャが、誤って動きだし、フリーマーケットの会場を脱走した。
その後、住宅街を移動中、家の外を掃除中の主婦が持つほうきを弾き飛ばしたことがあった。おそらく、ほうきイコール掃除と、この時の記憶をクリーーーンになってから呼び起こしたのだろう。
「博士は、こんな凄いことをあの部屋で行っていたんですね。素晴らしい」
「こらぁーーーっ!」
良夫の声が飛ぶ。三島くんは、ハッと我にかえる。
「え、あ、すいません」
「おい! そこでボォーッと見てないで、早く電源ボタン探せ! 俺、一人でこいつ相手に、『私はほうき剣道免許皆伝の腕前』とか、訳わからんことを言ってたんだぞ!」
「え、ほうき剣道免許皆伝? 凄いですね」
「信じるな! 心がピュアな一面はいらんから、早くなんとかせぃ! 首の無い胴体だけのメカに詰め寄られる恐怖、いつまで体験させる気やねん」
「あ、あ、待って下さい。いま、博士に電話します」と三島くんは、折りたたみ型の携帯電話を出した。
「あるなら、初めから出せ!」
「あ、秒速で充電が切れました」