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お面ウォーカー(大人ノベル版)

第8章 二人目のお面ウォーカー

「記者の姉さん。これ、俺の携帯番号だ。一度、あのお面の人と話す機会を作ってくれ。頼むよ」と小さく畳んだメモを、夕子に握らせる。

夕子はメモをバッグに入れた。

「山田さんは、どうされるんですか?」

「しばらくはここで、河原組について探りを入れるつもりだ」

「暴力団ですよ、大丈夫ですか?」

「あの男と一緒なら、なんだろな、ヤクザに負ける気がしないんだ」

そう言って、二郎は良夫を指差した。

夕子は考えこむ。

「う~ん、どうでしょう……でも、正解かどうかはわからないけど、なんとかなる気がする」

そう言って良夫を見ると……





良夫は警察から隠れて、排水溝で吐いていた。


「あ、なんとかしかなりません」と夕子は言い換えた。








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