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お面ウォーカー(大人ノベル版)

第6章 ヒーローがいるなら、これもいる。

発明品が売れない時の収入源は、粗大ごみや不法投棄された電化製品等を拾ってきては、丁寧に掃除し、動くように修理をした後、外にあるリヤカーで運び、露店をだしてそれらを売って生活費としていた。

懐に余裕があると、レンタカーで軽トラックを借り、廃品回収に回る。

「博士、DVDデッキとテレビ、マウンテンバイク、おもちゃとラジカセ、あ、目覚まし時計もあります」 

「その時計はわしの私物じゃ。うむ、売れる物は全部持って出よう」

「それと博士、どうでしょう? コテ・メンドウジャも露店に並べてみては?」

「なに?」

「物珍しいと、購入するかもしれないですよ」

「うむ、そうじゃな。では、コテ・メンドウジャの仕上げをしてからでることにしよう」

漠間が言うと、すぐに三島くんが、コテ・メンドウジャの首の後ろから垂れているコードを、ノートパソコンに繋ぐ。

三島くんは、パソコンを通して、コテ・メンドウジャのAIにデータを送る。

漠間は言う。

「わしの手にかかれば、専門知識が無くとも、ロボット掃除機のAIを取り出して、新しい情報をデータ化して入れ換えることなんて軽いものだ。三島くん、この剣道修練用ロボットは、初心者用から上級者用までレベルを上げる事が出来る。さらには、刀を持たせることにより、居合いをもこなす。剣術上達を望む選手達には、持ってこいの代物になるはずじゃ」

「さすがです、博士……しかし、これはどうやって動くのですか?」

「ここに置いてあるバッテリーを……ん?」

バッテリーを設置するのを忘れ、慌てて取り付ける漠間だった。








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