りさと3人のDoctors
第32章 蒼のお土産
「あのね、先生にお土産あるの。」
りさはドキドキしながら蒼にお土産を渡した。
「りさありがとう。開けていい?」
「うん。気にいるかわかんないけど…。」
蒼の反応をりさはドキドキしながら見守った。
「おぉ、ボールペンか。これかわいいな!テディベアついてて、イギリスだからか〜。りさありがとう、すごくうれしいよ。大切にするな。」
「うん。へへっ。」
蒼がよろこんでくれて、りさもうれしくてホッとしたが、ボールペンが自分とお揃いだということは、まだ伝えることができなかった。
「よし、じゃあ治療しようか。」
「はい…。」
(そうだ、治療しに来たんだった…。やりたくないけど頑張らなきゃ。)
りさはお土産のことで治療のことをすっかり忘れていたが、想いを寄せる蒼の治療をこれからさらに頑張ろうと意気込んだ。