りさと3人のDoctors
第46章 目を覚ましたりさ
すると、横で静かに聞いていた楓が口を開いた。
楓「蒼…、あんたバカ?こんな時に弱気になって、女々しくなに蓮に嫉妬してんのよ。」
蒼「俺はりさのことを思って…、弱気とか嫉妬とかそんなんじゃ…っ。」
そんなんじゃない。そう言いかけたが、鋭くて微かに切なさも滲む楓の眼差しに、蒼は言葉を飲み込んだ。
楓「蒼、どうしてりさちゃんが蒼を拒んだかわかる…?…好きだからよ。りさちゃんは蒼のことが好きなの…。」
蒼「え…?」
蒼は想像もしない楓の言葉に驚き声もでなかった。
楓「鳩が豆鉄砲を食ったような顔してんじゃないわよ。なんでずっとりさちゃんのそばにいてわからないの?好きだから、襲われた姿なんて見られたくなかったし、体が蒼すら拒否したらどうしようって不安なんでしょうが!気づきなさいよ!!」
蓮(あぁ〜、姉ちゃん言っちゃった…。相当怒ってるな。)
豪(蒼、姉ちゃん怒らせたな…。)
楓は穏やかで天然なところもあるので滅多に怒ることはない。その楓が怒った時はやばいと兄弟3人は知っている。