りさと3人のDoctors
第48章 傷を負ったりさ
「そしたら治療に入ろっか。蒼兄と交代するね〜。」
そう言って、蓮が蒼と交代しようとした時、りさは蒼の手をぎゅっと握って離そうとしなかった。
「りさ?どうした、怖い?」
蒼の問いかけにりさはなにも言わず、ただ不安そうにする。
「りさ、蒼兄に手繋いでてもらう?治療はにぃにがしようか?」
"先生、そばにいて…。"
蓮にも蒼にも、そんなりさの心の声が聞こえてくるようだった。
「今日はこのまま蓮にしてもらおうか。先生はここにいるから。」
コクっ…
りさは返事をするように蒼の手をまたぎゅっと握ってうなずいた。