りさと3人のDoctors
第49章 治療がこわい
「あ、そうだ。りさ、最近治療はどう?にぃにが診てから3回くらいしたでしょ?」
「うん…」
治療の話をした途端、りさの表情は明らかに暗くなった。
「突然暗い顔してどうしたの。治療つらい?痛いのがやだ?」
「うーん…。」
りさは蓮に打ち明けるのを悩んでいるようだった。
「りさ?悩みがあったらにぃにに相談しておいでって前に行ったでしょ?話してごらんよ。蒼兄もさ、この前の治療の後なんて、りさとお揃いのボールペンずーっと眺めて悩んでたんだよ…。」
「え…?ちょっと待って、にぃになんでボールペンお揃いのこと知ってるの…?」
蓮はりさが口を開かない時、蒼の話をすれば反応することを知っている。
こういう時のために、ボールペンがお揃いだとは全く知らないフリをしていた。
ボールペンの話にりさが反応したのは作戦通りだ。
「ふふっ。なんでか話したらりさも話す〜?」
ずるい…。
いつもそう思うのに蓮には敵わない。
りさは渋々頷いた。
「ほら、前にりさの部屋で蒼兄が好きって打ち明けたとき。あの時、りさの机の上にボールペン飾ってたからさ。蒼兄がお土産でもらったって見せてくれたボールペンと同じだったから、りさお揃いにしたんだ〜って思ってた。」
「見ないでよ…。恥ずかしい…。」
「あんな大事に飾られてたら見えるでしょ。蒼兄には秘密にしとくからさ。さぁ、そしたら今度はりさの番だよ。」
「わかったよ…。」
りさはゆっくりと話始めた。