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りさと3人のDoctors

第49章 治療がこわい



「治療ができないの。怖くて、全然進まないの…。」


「治療はなんで怖いの?どう怖い?」


「痛いのが怖い。指が入ってくるとき、あの時みたいに痛いかもと思っちゃって…。もし痛かったら、あのことも思い出して今度はまた先生まで怖くなったらどうしようって、それもまた怖くて治療が受けられない…。」


「う〜ん、ということは、もし、蒼兄の指が入って痛くなかったら大丈夫?」


「たぶんだけど、大丈夫だと思う。とにかくあのことを思い出したくないだけなの…。でも、すごく痛かったから…。痛みが思い出すきっかけにならないかなって不安で…。」



蓮は微かに震えるりさの手を握った。



「なるほどね…。あの時はりさが怖がると思って言わなかったけど、傷も酷かったからすごく痛かったのはにぃにもわかるよ。そりゃ怖くなるよね。」



蓮は考えながら言葉を繋いでいった。


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