りさと3人のDoctors
第51章 生理と救急搬送
コンコンコン___
昼過ぎ、外来を終えた蒼と蓮が一緒に特別室へきた。
「先生//」
いつも通りさわやかな笑顔で入ってきた蒼だが、昨日の夜、手を繋いだまま疲れて眠っていた蒼を思い出して、りさはそのギャップにドキドキした。
「ごめんな、朝いなくなっちゃって。今日は痛くなってない?」
「もう大丈夫。ごはんも食べたよ。」
「そうか。えらいな。」
蒼はりさの頭をぽんぽんとした。
蓮「りさ、点滴はもう外しちゃおうね。」
蓮が点滴を外す準備を始めると、蒼はベッドに腰掛けた。
蒼「りさ、袖捲るよ。」
点滴を外す蓮の邪魔にならないよう、蒼はりさの背中側から腕を回し、りさの左袖を捲り上げる。
背中に蒼の体があたって、バックハグを連想したりさはすごくドキドキした。
ただ、蓮がテープを剥がし針が見え出すと、りさのドキドキは一気に緊張へと変わった。
針から顔を背けたりさを見て、蒼は左手でりさの腕を掴んだまま、右手をりさの頭に乗せた。
蒼「りさ。抜くだけなんだからそんな怖がらなくて大丈夫。」
りさ「だってちょっと痛いから…。」
蓮「一瞬だけねっ。ほら、抜くよ〜。」
りさ「いた…っ。」
針を抜かれてビクッとしたりさの体を、蒼は少し腕に力を入れてぎゅっとした。
蒼「よく頑張りました。」
りさ「…//」
止血のために、蒼がしばらく腕を押さえてくれている間、りさは顔を真っ赤にして時間が過ぎるのを待っていた。