りさと3人のDoctors
第51章 生理と救急搬送
「よかった。でも、もう1日ここにいようね。2日目だからまだ生理痛がひどくなるかもしれないし、昨日はたくさん吐いちゃったし、様子見させて。」
今日は家に帰れないとわかり、りさは少しだけしょぼんとした。
「でも、このお部屋ホテルみたいにすごく綺麗だから、病院って忘れちゃいそう。」
ノワールの産婦人科病棟の部屋は全て個室になっており、病院の入り口やエレベーターも産婦人科だけ別にあって、内装はまるでホテルのよう。
外科とフロアは同じだが、産婦人科の方に行くには外科と産婦人科の間にある医局の中を通らないといけないので、外部の人は入れないようになっている。
いつもの外科の特別室もスタイリッシュでそれなりにホテルみたいではあるのだが、産婦人科の方がよりスイートルームみたいになっていた。
「ははっ。こっちは産婦人科だからね。お母さんたちが安心してリラックスして赤ちゃん産めるようになってるんだ。」
「いつもこっちがいい…。」
「こっちの部屋だと医療設備が外科ほどじゃないんだよ。まぁ、中は繋がってるからなにかあれば対応できるんだけどね。それはそうと、りさ今日は食べたり飲んだりはできそう?」
「うん。もう大丈夫。」
「じゃあ朝ご飯食べようか。8時になったら運んでもらうね。にぃに一旦戻るからひとりになっちゃうけど大丈夫?」
「うん。ひとりで大丈夫。」
蓮はにっこりとりさに笑って、医局へと戻って行った。