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りさと3人のDoctors

第53章 豪のお迎え



車に戻ると、豪は抹茶のフローズンドリンクをりさに渡した。



「ほら、先にこれ飲みな。飲みすぎないようにな。」



自分が口をつける前に飲ませ、りさが間接キスにならないようにと豪はさりげなく気を遣ってくれた。

りさはそんなことにも気づかず、うれしそうに飲んだ。



「ん〜、おいしい!豪先生と一緒だと甘いもの食べれて幸せ。」



りさの幸せそうな笑顔にクールな豪も思わず顔が綻ぶ。



「りさストップ!それ以上はダメ。はい、こっち飲んで。」



豪はりさがお腹を壊すのを危惧し、抹茶のフローズンドリンクを取り上げてキャラメルマキアートをりさに渡した。



「あれ、豪先生これ飲んでないの?」


「あぁ。俺はいいからりさ飲みな。」


「抹茶くれたのに!はい、豪先生こっちも飲んで?」



せっかくりさに間接キスさせないようにしてたのに、にこにこキャラメルマキアートを差し出すりさに負け、結局豪は飲んでしまった。



「おいしい?」


「うん。うまい。」


「わたしも…っん〜!本当だ、これもおいしい!」



豪が口をつけたストローに、りさはなんの迷いもなく吸いついた。


(小さい頃から一緒にいたからか?いや、甘いものにしか目がいってないからか?どっちでもいいけど、高校生にもなって普通ちょっとは気にするだろ…。)


そんな豪の思いなんでつゆ知らず、りさはごくごくキャラメルマキアートを飲んだ。


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