りさと3人のDoctors
第55章 治療で感じてる…?
「はぁはぁ、ぐすん、ぅぅ…。」
「ゆっくり呼吸して。そうそう、それでいいよ。大丈夫大丈夫。」
蒼はりさの横に立って肩をさすり、りさが落ち着くのを待った。
「…ごめんなさい、先生。わたし、なんか変な感じして、体が勝手に変な感じで…。」
蒼はりさが感じていることはもうわかっていたが、りさにどう伝えていくか、どうしたら安心して普通のことだと理解させられるか悩んでいた。
「りさ、こういう日もあるから気にしなくて大丈夫。」
「先生、わたしなんかまた悪い病気?」
りさは不安そうな顔で蒼に聞いた。
「病気じゃないよ。ちょっと今までと違う感じがするのは、治療がうまく行ってる証拠だから大丈夫。今はよくわからなくて怖いかもしれないけど、慣れてくれば大丈夫だから、ね。」
感じてることを大真面目に相談するまだまだ純粋なりさに、蒼はストレートに伝えることがこの時はできなかった。
「そしたら今日はおしまいにしよっか。診察室にいるから着替えておいで。」
「はぃ…。」