りさと3人のDoctors
第59章 勉強も治療もがんばるりさ
「先生、わたしが眠るまで一緒にいてくれるの?」
「うん。いるよ。」
蒼の優しい笑顔を見ていると、さっきまでは勉強で張り詰めていたりさの心も、自然と緊張が解けて安心感に変わっていく。
「先生…、トントンして…?」
ベッドに入って少しうとうとし始めたりさは、蒼に甘えておねだりした。
「うん。いいよ。」
蒼はそんなりさがかわいくて、微笑みながら優しくトントンしてあげた。
「にぃにもいつもしてくれるの。こうしてもらうと落ち着くんだ…。」
(りさ、また俺に甘えてきて、毎日頑張ってだいぶ疲れてるんだな…。)
蒼は久しぶりにりさに甘えられたうれしさもありつつ、毎日深夜まで勉強をして、治療でもぐったりするまで頑張って、なにか起こりそうな嫌な予感もしていた。
「安心してゆっくり眠ったらいいよ。」
「先生ありがとぅ……スースー…」
りさが深い眠りについたことを確認して、蒼はそっと部屋を出た。