りさと3人のDoctors
第62章 行方不明のりさ
陽が落ち始め、夏の夕焼けが空に広がると図書館は閉館時間になってしまった。
(もう閉まっちゃうか…。本当ならもうとっくに治療なんて終わって帰ってる時間だ。これからどうしよう。とりあえず、ケータイ…。)
ケータイの電源をつけてみると、先生たちからのメールや着信がいっぱい来ていた。
(やばい…、みんなわたしのこと心配して探し回ってるんだ…。どうしよう、暗くなってくるしひとりじゃ怖い。でも今さら家なんて帰れないよ…。すごく怒られるだろうし…、ケホケホッ。はぁ、サボるなんてことしなきゃよかった…。)
りさは先生たちの顔を思い浮かべると、目に涙が溢れてきた。
図書館を出たりさは、どこかに行くあてもなく、とりあえず、併設されている公園のベンチに座り込んだ。