りさと3人のDoctors
第62章 行方不明のりさ
(どこに行ったんだ…。)
りさが行きそうなところを推測しながら、探し回る謙二郎は図書館の前にやってきた。
もう閉館時間が過ぎており、入口は閉められている。
謙二郎「もう閉まってるのか。……ん?あれは…。」
閉まった図書館を前に、パッと視線を公園の方へ移した謙二郎は、ベンチに座る人影を見つけた。
近づいてみると、制服を着た小柄な女の子だった。
「…りさちゃん??」
「………」
先生たちの声じゃない。
だけど、なんとなく聞き覚えのある声に呼ばれたりさは、ゆっくりと顔を上げた。
「…っ!!小野寺先生……?」
謙二郎が帰ってくることを知らされてなかったりさは、突然現れた謙二郎に驚いた。
「よかった、ここにいたんだね。本当に無事でよかった…。」
謙二郎はとても安心したようにりさの肩に手を置いた。
「小野寺先生…。ごめんなさい、本当にごめんなさい…。わたし勝手にこんなこと、治療サボって逃げ出して…、先生たちに心配かけてどうしよう…、ごめんなさい…。」
りさはぽろぽろ涙を流しながら謙二郎に謝った。
「りさちゃん、先生と一緒に病院に行こうか。」
「…はぃ。」
謙二郎はすぐに3人へ連絡し、りさを連れて病院へ戻った。