りさと3人のDoctors
第63章 りさの無事と父の叱責
するとここで、りさの隣に立っていた謙二郎がなにかに気づいた。
謙二郎「りさちゃん、ちょっと…」
と言って、謙二郎はりさの前にしゃがんでおでこに手を当てる。
謙二郎「…いつからしんどい?」
謙二郎は、さっきからりさが浅い呼吸で顔がほてっていることに気づいていた。
りさ「………。」
りさはしんどくないと言うように首を横に振ったが、そんなりさの背中を謙二郎は優しくぽんぽんとしてさすった。
りさ「コホッ、……ケホケホッ。」
謙二郎「ほら、やっぱり我慢してた。」
謙二郎がりさの主治医だったころ、りさは検査や治療をされるのが嫌で咳をしないように我慢する癖があった。
そんな時、謙二郎が背中を撫でてあげると、りさはすぐに咳き込むので、よくこうして見抜いていたのだ。