
りさと3人のDoctors
第71章 センター試験
家に帰ると、りさは疲れのせいかリビングのソファーに座り込むと、いつの間にかウトウトと眠ってしまった。
「ん、んん〜…」
しばらくして目を覚ますと、なぜかりさは部屋のベッドの上。パッと時計を見ると20時を過ぎていた。
すると、ベッドに腰掛けている蒼が声をかける。
「りさ起きた?おはよう。」
と言って、蒼はりさのおでこにキスをするが、キスされたはずのりさは、なぜか唇の感触を感じなかった。
あれ?と思いおでこに手をやると、なぜか冷えピタが貼ってある。
「帰ってきてソファーに座り込んだと思ったらそのまま寝ちゃったんだよ。顔が赤かったからもしかしてと思ったら熱が37.5°あったんだ。会場から出てきたときからなんかおかしいなと思ってたけど、ちょっと疲れちゃったな。」
と言って、蒼はりさの頬に手を当てた。
「そうだったんだ。試験終わってすぐになんか頭も身体も重いなと思ってたの。でも先生、まだ来月は2次試験あるのに…。センターの自己採点もしないと、どうしよう…。」
りさは不安そうな目で蒼を見つめる。
「大丈夫。熱もそこまで高いわけじゃないし、さっき寝てる間に聴診したけど音も悪くなかった。喘息も出てないから心配しなくていいよ。疲れで発熱してるだけだと思うから、今日はゆっくり休んで様子見よう。早ければ朝には治ってると思うから。」
「うん…。」
と言って、りさは蒼に頭を撫でてもらいながらまたすぐ眠りについた。
