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蜃気楼の女

第21章 学園

「ああ、もちろん抱きたいです。きみのすべてを見たいです。知りたいです…… この年になって、こんな若い子に惚れてしまうなんて…… 櫻子さんに会って、僕の理性は壊れてしまったかも知れません…… 」

「ええ? 先生、そんなーー…… うれしい…… で、あたし…… こんなこと言ったら、嫌われるかも知れないけど、でも、もう、我慢できません。あたし、どうしても…… …… …… せせ、せ、先生としたいです…… 」
 同性とフリーセックスをおう歌してきた櫻子は、異性に抱かれるのは初めてで、学園長を抱きたくなってきた。蜃気楼の国では周囲はすべて女。唯一の男は国王マスウードだけだった。だから、同胞の女である側近と何度となく、日常的に愛し合って、絶頂を思う存分、体験してきた。それが、アラビアーナ国を出国し、日本に渡り、この場で、異性の存在を知り、今、この場に、初めて男性の手の感触を感じている。節くれ立って、萎れたたるんだ男の手に触れている。櫻子はその手の感触が初めてのことで、気持ちが高ぶった。絶対的な超能力を持っているのに、ごつごつした、老いて、萎れた男の手を握って、初めて父以外の男の体に触れた。このしわしわの手、これが年齢の深みというもの? その湧き上がる気持ちは、初めて経験する感情だった。これからするセックスを想像すると、めくるめく快感を感じさせてくれるかも知れないという期待に胸が高まり、早く学園長の性器を見たいと、性欲が押さえられない。もう、ムラムラしてしまう。この感覚は何? 櫻子は自問した。
「あっ、! 」
 興奮が高まってきた櫻子が思わず声をもらした。高齢者に興奮している自分に驚いていたが、学園長の心は決して老いていないからかも知れない。櫻子は興奮が収まらないながらに考えていた。櫻子はおじいさんの股間に片手を伸ばし、さすった。学園長が言うように、彼の肉棒はまだとても柔らかで小さくしぼんでいて大きくなりそうにない。噂ではこれがものすごく固くなるらしい。その固い棒を押しつけてくると言うことは、なんとなく知っていた。
 学園長が勃起しないのは、あたしの魅力がない? プライド高く生きてきた櫻子は、この先、どうやって、学園長のたくあんのように萎れた肉棒を元気120%まで、増大させることが出来るであろうか。これからのセックスライフへの閉塞感に戸惑いがこみ上げてきた。

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