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蜃気楼の女

第22章 学園長・田所平八郎

 恥ずかしさで目を閉じていた櫻子は、平八郎に見られていると思うと、心臓の鼓動が速まって爆発しそうだ。声が上ずってしまって、自分の声ではない。今までになくうろたえている自分に、櫻子は驚いた。櫻子は下着の上からヴァギナに左手を当てた。すでに割れ目から愛液があふれていてこう門まで流れ、パンティーにしみ出していて気持ちが悪い。
「平八さん、このまま、見られているだけなんて、あたし、おかしくなりそう……」
 櫻子はヴァギナに当てていた左手の人差し指と中指の二本を、割れ目に沿って上下左右に移動させていた。
「アアアーーー 先生、ここ、ここ…… せめて…… 指でさすっていただけますか? でないと、あたし、おかしくなりそうです……」
「わ、、分かりました……」
 乳房に顔を近づけていた平八郎は、櫻子の胸に頬を押し当てた。
「櫻子さんは筋肉質ですけど、ここはまるでマシュマロですよ……」
 そういった平八郎は乳房に押し当てていた頬を移動させていくと、乳首を口に含んで舌で転がした。櫻子の乳首はコリコリに固くなっていた。
「アアアアアアーーーー 感じちゃうぅぅー」
 櫻子は愛する男から愛される。それが相乗効果となって官能の嵐を増幅させる。櫻子は生まれて初めて経験する幸福の絶頂期に突入した。ラービアを支配しようとする邪心が抹消された瞬間だ。アラビアーナ国の神殿をゆるがせた櫻子の念動力。制御が不可能である邪悪な心。ラービアを宮殿に置くこと、アラビアーナ国に置くことは、娘の強い力を押さえられない。国王でも有り、父でもあるマスウードは、自分の国を破壊することになる。それほど、娘の念動力は化け物のように成長し押さえられない。マスウードは自分の国を守るため、日本国を犠牲にする決心をした。ラービアを日本に行かせ、日本とともに消滅する。児玉進一がラービアを救ってくれれば、日本も助かるだろう。そうならなければ、そこで終えんである。それだけのことだ。アラビアーナ民族を存続させてきたマスウードの苦渋の決断だった。

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