
蜃気楼の女
第29章 初めての学園
*
「おじさん、一刻の猶予もないの、学園長の記憶をこれからおじさんに移植します」
尚子はそう言って、田所の隣にあるベッドに寝るように、隣の空のベッドに目を向けた。
「おととい、言っていたフランケンシュタイン化計画だな」
「やだ、おじさん、まだ、言っている。そんなんじゃありません。あたしのお父さんの指示で厚労省直属の医療チームがこのプロジェクトを進めてくれていました」
少し口をとがらせ気味の尚子が、手のひらにのせたカプセルを橋本の前に出した。
「これ、小さいけど、できることは大きいんですよ。まず、このカプセルを田所学園長の頸動脈(けいどうみゃく)から10分掛けて血液を採取します。その次はおじさんの血液を10分掛けて採取します。それから、10分ほど、カプセルが二人の血液を混ぜて、さらに、10分掛けて、再生細胞が混ぜられます。これをおじさんの頸動脈(けいどうみゃく)から20分掛けて注入します。注入された血液は体内を巡り、脳内に到達すると、再生細胞が脳に定着していき再生細胞が既存の細胞と融合していきます。つまり、学園長の記憶がおじさんの脳に移植されます。上書きではありませんから安心してね。これには時間が掛かって、約1週間で、学園長の記憶、思考が、少しずつ、人格適応障害が誘発されないよう、おじさんの記憶、思考と融合されるというシステムです。どう、簡単でしょ?」
尚子の説明はシンプルで橋本にも原理が分かったほど簡単だ。
「おい、そんなすごいことが、この小さなカプセルを使って、たった、60分で、できるのか? このカプセルは、君が開発したのか? 田所が君みたいなのを集めようとしている理由が分かるよ……」
「ほめてくれて、ありがとうございます…… おじさんにそう言っていただけると、すごくうれしいわ…… じゃ、おじさん…… そこのベッドに寝てくれる。もう、学園長の血液はおじさんに説明している間に、採取したから、今度はおじさんの血液を採取するね」
「おじさん、一刻の猶予もないの、学園長の記憶をこれからおじさんに移植します」
尚子はそう言って、田所の隣にあるベッドに寝るように、隣の空のベッドに目を向けた。
「おととい、言っていたフランケンシュタイン化計画だな」
「やだ、おじさん、まだ、言っている。そんなんじゃありません。あたしのお父さんの指示で厚労省直属の医療チームがこのプロジェクトを進めてくれていました」
少し口をとがらせ気味の尚子が、手のひらにのせたカプセルを橋本の前に出した。
「これ、小さいけど、できることは大きいんですよ。まず、このカプセルを田所学園長の頸動脈(けいどうみゃく)から10分掛けて血液を採取します。その次はおじさんの血液を10分掛けて採取します。それから、10分ほど、カプセルが二人の血液を混ぜて、さらに、10分掛けて、再生細胞が混ぜられます。これをおじさんの頸動脈(けいどうみゃく)から20分掛けて注入します。注入された血液は体内を巡り、脳内に到達すると、再生細胞が脳に定着していき再生細胞が既存の細胞と融合していきます。つまり、学園長の記憶がおじさんの脳に移植されます。上書きではありませんから安心してね。これには時間が掛かって、約1週間で、学園長の記憶、思考が、少しずつ、人格適応障害が誘発されないよう、おじさんの記憶、思考と融合されるというシステムです。どう、簡単でしょ?」
尚子の説明はシンプルで橋本にも原理が分かったほど簡単だ。
「おい、そんなすごいことが、この小さなカプセルを使って、たった、60分で、できるのか? このカプセルは、君が開発したのか? 田所が君みたいなのを集めようとしている理由が分かるよ……」
「ほめてくれて、ありがとうございます…… おじさんにそう言っていただけると、すごくうれしいわ…… じゃ、おじさん…… そこのベッドに寝てくれる。もう、学園長の血液はおじさんに説明している間に、採取したから、今度はおじさんの血液を採取するね」
