テキストサイズ

蜃気楼の女

第35章 現代の安田邸

 進一は答えないで、じっと、尚子の乳房を見つめた。白い透き通った肌にピンク色の乳首が興奮し、とがっているのが分かった。
「きみは恥ずかしげもなく、男の前で、おっぱいを見せる女なんだなぁ…… 本当に淫乱なんだなぁー おっぱいをこんな簡単に見せてー…… 淫乱過ぎて恥ずかしくないのかぁ? 恥ずかしいわけないか? もともと、淫乱なんだからなぁー そうなんだろ? 言ってみろよぉ」
 脱げと言うから脱いだ。おっぱいも言われるがままに見せた。それに対し、淫乱という進一に対し、尚子は憤る。尚子は進一から繰り出す言葉を聞くと、恥ずかしさで、涙があふれてきた。幼い頃から優しい大好きなお兄さんだと思っていた進一が、こんなひどいことを言う人だなんて知らなかった。それが、以外だった。優しい進一が鬼のように見えて怖いはずなのに、目の前の進一に対し、嫌に、興奮して、股間がさらに湿り始めたことを感じ、自分に驚いた。
(あたし、進ちゃんにいじめられて感じているのぉー)
 そう思う尚子の体の中心が、さらに熱く激しく脈を打つ。またの奥深くで、グルグル、収縮を繰り返し始めていることが腹部を伝わって感じる。自分は進一が言うように、すごく淫乱な女に違いない。淫乱だからこそ、ずっと進一を妄想の中で犯し続けてきた。
「はい…… わたしは…… い…… い…… 淫乱…… です」
 尚子がやっとの思いで言ってしまうと、本当に、自分は淫乱なんだ、という確信が生まれた。
「フフフゥー やっぱりな、淫乱なんだなぁー」
 尚子は進一に笑われた、と思うと恥ずかしくて、立っていられなくなった。膝が小刻みに震えていたが、もう限界に近かった。尚子はカタカタ、震えている膝に力を入れられず、その場に尻を落として座り込んだ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ