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蜃気楼の女

第36章 橋本浩一の記憶

 尚子に聞かれた橋本は心の中で即座に思った。橋本には、心棒が元気に起立し始めているのが分かった。橋本は尚子が隣にいると、いつだって勃起してしまう。
 尚子は「友だちはあいさつ代わりに、みんな、キスをするのよ」と当然のごとく言う。外国の文化が、日本に浸透してきたから、ともっともらしく言う。学園の同級生たちは、ボーイフレンドと自然にキスをしているとも言う。橋本も冷静に考えれば、そんな外国の文化が即座に浸透するわけはない。尚子は言葉としぐさで橋本を翻弄(ほんろう)する。尚子があおり立てる言葉を聞くと、橋本の心棒はさらに怒張していった。学園1年生の尚子から見れば橋本はおじさんだが、32歳の童貞の青二才だった。蜃気楼(しんきろう)の女の血統を持つ尚子に挑発され、尚子の妖艶な魅力が加わり、橋本はすっかり取り込まれていく。アラビアーナ国の隣国の男が、女たちに拉致されたように、橋本は尚子に拉致され、キスを許した。1度、許すと、橋本の性欲に対するたがが完全に崩壊した。その後、尚子は何度も橋本にキスを求めた。そのキスがたまらないほど橋本の全身を気持ちよさで包んだ。尚子の超能力を駆使した性技にとりつかれた橋本は尚子の体中に絡め取られていく。
 何度もキスをされた橋本は、分身が自分の心に反し、大きく膨張するのを感じた。分身は抑えられないほどの快感を感じると、さらなる快感を求めた。橋本はすっかり、尚子の心も体も抱きしめたい衝動を抑えられなくなっていた。その高まりゆく性欲をさらにあおることに長けた尚子は、その膨らみの上に手をふんわりと置き、自然に、橋本の怒張していく心棒を時間を掛けゆっくり刺激し続けた。どんどん、ズンズンズンズン、橋本の鼓動が早くなる。橋本はズボンを破るように怒張する心棒を痛くなるほど感じていた。

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