テキストサイズ

【期間限定】文字の世界を救え!

第2章 『カトレアの咲く季節』の世界

 そのキャラは金髪碧眼の美少年だった。
 青白い肌をしており、本当に生きている人間なのか怪しい感じがした。


「いちお礼を言うよ、ありがとう」


 やっぱり上から目線な言い方に、アキラはムッとする。


「まあ、これで嵐も止むだろ」


 アキラが窓の外を見ながらそう言うと、美少年はフッと笑った。


「嵐はこれからだよ」

「えっ……」


 その怪しげな笑みにゾクッとしたアキラだったが、遠くからサンタの声が聞こえてきたのでホッと胸を撫で下ろした。


「アキラさん、ウイルスを倒してくれたんですね! 斗夢さんもレビュー書きましたし、この世界はもう大丈夫です! 次はうらゆうかさんの『総長、コクられる』の世界ですよ!」


 アキラはソリに乗る前にもう一度美少年に振り返った。
 彼はどこか寂しげな表情をしていた。



ストーリーメニュー

TOPTOPへ