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不純異性交際(下) ―それぞれの未来―

第11章 キケンな夜


「さっきちょっとこのカクテルもらったらさぁ…もうめちゃくちゃ甘いし、酒は強いし、これはやばいわ(笑)」


ミノルくんが言うので、私は自分のカクテルを瀬川くんに差し出すと、彼は少し口に含んで飲み込んだ。

「…んぅっ!…これは…(笑)」

「な?(笑)」


私と奈美はすっかり酔っていたので、
「美味しいよお??」
と言いながらさらに飲むのだった。



「ご来店、誠にありがとうございます…--」


突然、店内にマイクの音声が響く。


「えっ、なになに…?」

「びっくりしたぁ」


4人で耳をかたむけると、どうやら時間が22時になったので店内の照明が変わりますというお知らせだった。



「すごいねえ、そんな事まで…」私が言い終わる前に、店内のカラフルな照明がぶわっと落ち、打って変わってかなり落ち着いた暗めの照明で地面が照らされた。



「く…暗いね…(笑)」

奈美が苦笑し、

「これ、お前絶対こけるだろ(笑)」

とミノルくんがおどけた。

「こけないよぉ!…ふふっ」



私は暗くなったのを良いことに瀬川くんに寄り掛かると、彼も片腕を広げて私を受け入れる。



「ね、内緒話ってどんなこと話したの?」

小声でささやく。


「ふふっ。そんなに聞きたい?」

「うん!」


「色々話したからな…結構重いかもよ(笑)」


「じゃあ…軽めのやつ…」


「んー、そうだなぁ…」


私はお酒の勢いと、相手が瀬川くんだということもあり、聞いてしまった。



「ミノルくんって、奈美のことどう考えてるの?」


「やっぱそこ聞くよな」


「だってぇ~…奈美は大事な親友だから」


「絶対、言うなよ?」


「…うん!言わない!」



こそこそ喋る私たちと同じく、テーブルを挟んだ向こう側のソファでは奈美とミノルくんが小声で笑い合っているのが聞こえた。


ちょうど影になっていてハッキリと顔は見えないが、なんだか雰囲気が良いのは確かだった。




「ミノルは、…----…---」


瀬川くんの言葉を聞いて一瞬固まった。



「-…だから、絶対言うなよ」


私は我に返る。

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